プロクリストとは

ドイツの会社組織に詳しい方はプロクリスト Prokurist という役職(大多数をしめる有限会社において定められた役職)をご存知かもしれません。

プロクリストは、会社から代表権を与えられた個人で、真の会社代表である取締役に準ずる立場になります。商業登記に名前が載る役職です。手元にある日本語の教科書では「支配人」という訳語が充てられていますが、わかりやすく言うと「サイン権のある部長職」といった便利な役どころです。

たとえば、総務担当のプロクリストが、駐在員のために会社名義で借りた居住用不動産物件の賃貸契約書にサインする、といったケースが一例です。

しかし実務の上で、契約の相手方によっては「取締役の署名でないと認めない」と主張されてしまった経験がないではありません。事実、会社オーナーから直接に会社経営を委託された経営者ではありませんので、取締役とは重みに違いあることは否めません。

ドイツ法人・有限会社カテゴリーの記事