AG という言葉の意味

ドイツの会社では社名の終わりに AG(アーゲー) がつくものがあります。AG とは Aktiengesellschaft の略で、株式会社の意味です。このうち Akiten が株式で、Gesellschaft が共同体や組織を表します。(有名なマックス・ウェーバー著「ゲマインシャフトとゲゼルシャフト」の題名の後者に当たります。)

ドイツでは法人の中では有限会社が大多数を占めますが、有限会社の持ち分には流通性がありません。そのため、株式の流通とりわけ上場を想定するならば、原則として AG の形態をとる必要があります。

事実、上場している企業はほとんどが AG です(一部に SE という欧州株式会社もあり)。馴染みのある会社としては、Adidas AG や Siemens AG、それから Volkswagen AG、ベンツの Daimler AG、BMW の Bayerische Motoren Werke AG などがあります。また、カメラの Leica Camera AG やアパレルの Hugo Boss AG なども株式会社です。

逆に上場や頻繁な持分の譲渡を想定しないのであれば、有限会社 GmbH で十分であるというのが社会一般の認識です。(ご参考「『有限会社』の概要」

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